よく、夏野菜を食べると体を冷やすなどと言われたりします。
青じそも夏野菜。
食べると体が冷えるということがあるのでしょうか。
青じそと冷えの関係についてみていきましょう。
体を冷やす野菜とは
体を冷やす野菜、体を温める野菜などと言われますが、これは東洋医学、中国の漢方の考え方からきています。
医食同源を志す中国料理では、食べ物を寒、涼、温、熱の4つに分類し、体の熱をコントロールしようとします。
この考え方が元となって食べると冷える野菜、温まる野菜というものが分類されています。
具体的には、夏が旬の食べ物で地上で穫れる野菜は冷える、冬が旬で地下で穫れる野菜は温まると分類されます。
例をあげると、トマト、ナス、セロリ、レタス、キャベツは体を冷やすものとされます。
人参、タマネギ、ゴボウ、レンコンなどは体を温める野菜とされています。
ただし、ニラやかぼちゃは体を温める野菜で、大根や白菜は体を冷やす野菜といったように、先程の分類があてはまらないものもあるので注意が必要です。
青じそを食べると体は冷える?
青じそを食べると体は冷えるのでしょうか。
先程の分類から言って、夏が旬で葉物野菜の青じそは体を冷やす野菜ということになります。
しかし、医食同源の考え方からいくと、青じそは温性の野菜に分類されます。
漢方の考え方では青じそは体を温める作用があるのです。
夏場の野菜の多くは体を冷やす寒性のものが多いので、青じそが温性というのはありがたいですね。
ただし、この食べると体が冷える、温まるといった効果は西洋医学的には立証されているものではありません。
体を冷やす野菜に解熱剤のような成分が入っているわけではないのです。
分類された野菜をみると、体を冷やす野菜は、低カロリーで水分量が多かったり、カリウムを含んていて利尿作用があるといったことがあげられます。
体を温める野菜では生姜のように血管拡張作用をもつジンゲロールのような成分が含まれているものもあります。
青じそには、多種のビタミンが含まれているので、代謝をアップさせて体を温める作用があるといったことはありますが、ジンゲロールのように明確に体を温める成分が含まれているというわけではありません。
体を温める青じその食べ方とは
青じそは漢方の立場では温性の野菜なので、冷えを感じるときは積極的に食べるべき野菜といえます。
ただし、具体的な血行促進や発汗作用を促すような成分が含まれていないので、より効果を高めるには生姜のような血行促進作用のある食材と一緒に食べると良いでしょう。
夏場に、冷たいそうめんに青じそと生姜を薬味として食べるということは冷えという点から考えるととても理にかなったことなのです。